
CHR70のみの音圧周波数特性
擬似無響室測定に近接測定を継ぎ足して測定。
バスレフポートは予定通り60Hz にチューニングされている。
このサイズのフルレンジとしてはかなり低音が充実している。1kHz付近の盛り上がりはドライバもともと特性と回折によるものだとおもう。10kHz付近のピークはアルミコーンの共振によるものだろう。
聞いてみるとバランスがよく、フルレンジとして上手くまとめているなという感じがする。ただちょっと注意して聞くとソフトによってはアルミくさい。たぶん10KHzの共振が原因と思う。

2wayにしたときの特性
マイクは40kHzまで校正してあるので20kHz以上も
ある程度信頼できます
使いこなしのコツとしてはこのリボントゥイータは3kHz以上で電気的3次フィルター以上に急峻なものをつかってやると癖が抑えられ聞きやすくなります。
今回は4kHz弱で電気的3次フィルタを採用しました。CHR70はフルレンジですので高音がウーハに比べると余裕があり、さほど急峻なフィルタを必要としないのですが、トゥイータ側の遮断特性に合わせないと綺麗につながりませんのでかなりきついフィルタが必要となります。これは3次フィルタの一部をノッチフィルタに変更し10kHzのピークを完全に叩き潰しかつクロスオーバ周波数から上の最初の1オクターブの遮断率を上げクロスオーバ周波数付近の位相特性をトゥイータにそれに合わせました。
聞いた印象ではフルレンジの時の音から高音の若干耳に付く音が取れ、しかも繊細感が増したような感じとなりました。ハイハットやボーカルの高音の抜けの一本調子な感じが解消されたのは大きいです。
悪くなった点はまったく感じられません。しかしこの組み合わせではCHR70よりもG2siの方がかなり高価ですしクロスオーバネットワークも必要ですのので、コストからするとフルレンジもまったく悪くありません。取り合えずはフルレンジでつかい、ちょっと余裕が出てきたら2way化するというのもありだなと思います。